一本の蝋燭、「火」のゆらめく灯り

「火の利用によって人問の文明は急速に進化を遂げました。その周りには人々が集い、祈り、食ベ、語らい、太古から積み重なった地場が存在するような気がします。火を見つめ直すこと、光を見つめ直すことは人の営みを見つめ直すことと同義だと思うのです。」

キャンドルのような2000Kの柔らかい温かな色は、hymnの世界観には必要不可欠な要索です。
また、揺らぎある光はペンデュラムレンズの動きによって生み出されていますが、点灯時、消灯時における特徴的なLEDの光の動きが組まれていることもポイントです。点灯時は火が灯るように強く輝いた後に光呈が落ち碧き、その後は好みによって一段階強い光呈を選択することもできます。さらに消灯時には火を吹き消すように瞬きながら消えていき、光と触れ合う楽 しさを遊び心を持って表現しています。
そして、あらゆる方向からの強い水流にも耐えられるIP66相当の防水性能を備えているので、バスルームや屋外でも安心してお使いいただけます。ドーム型のガラスシェードが、通常の火では実現できない形状を採用している点もhymnらしさのひとつになっています。

hymnはその「火」という原始的な光をコンセプトにプロトタイプ作品として2019年にイタリア・ミラノで発表され、さらに2年の開発期間を経て、2021年、アンピエンテックより新たなアンピエント照明として製品化されました。
プロトタイプ時より引き継がれた、レンズの仕組みと光学に基づいた特殊な形状で制作されたアクリルパーツ。下部より光を投射すると屈折の効果によって、アクリルパーツの上部先端に光が浮かび上がります。その部材は繊細 なアームによってパランスを取りながら立ち上がり、磁力というアナログ的でありながら、見えない力量を受けて繊細で不規則性を持った変容する光のテクスチャーを作 り出します。
そのアクリルバーツを支える全体像は火を灯す伝統的な器具にインスピレー ションを受けています。火を持ち運ぶ ことを可能 した様々な器具は、火と人間との自由な関係性を築いてきました。hymnの幾何学的なフォルムは、私たちの生活空間に寄り添う柔らかなラインと削ぎ落としたエッジあるデティ ー ルで横成 され、 アンピエンテックが持つ技術力によって実現しています。光と人間の暮らしの関係性から生まれてきた様々な器具たちは火そのものを良く知るヒントとなりました。
このアンピエント照明が目指したのは火を写実的に再現、擬似することではあ りません。
「火」の存在を再解釈し、その根源に宿 る魅力そのものを、 私たちの日々の暮らしの概念が拡張していくような体験価値へと昇華させることにあると考えています。

STAFF COMMENT

本物の蝋燭のようなポータブル照明。振り子とレンズを応用した「ペンデュラムレンズ」により、不規則に揺れるので、眺めるだけで癒されます。調光タッチセンサーを指の腹全体で触れてると、間を置いてゆっくりとあかりが点き、まるで本当に火を灯したような感覚になります。吹きガラスのシェードに周りの景色が写り込むのも魅力的なポイント。夜、窓際に設置すると夜景がシェードに写り込んでより綺麗に見えそうです。

吉添　裕人（Hiroto Yoshizoe）/ デザイナー

武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科卒業。京都芸術大学非常勤講師。乃村工藝社にてデザイン職を経験した後、独立。空間デザイナーとしてホテルやレストラン等のアートワークや特殊造作、特注建築建材の原図提供等、商業空間の特徴的な構成要素のデザイン・設計を担っている。LEXUS DESIGN AWARD 2016 にてTOP12、翌年2017年にはグランプリを受賞。2018年にはアメリカの建築誌dwellが選ぶ、世界の注目若手デザイナーdwell24に選出されている。2020年には中国上海で大型のインスタレーション作品を発表している。

［Ambientec（アンビエンテック）］
https://onlineshop.real-style.jp/categories/2244606

材　質：本体/アルミニウム(アルマイト加工)、シリコンゴム、ABS樹脂
　　　　ペンデュラムレンズ/アクリル樹脂、鋼線、ABS樹脂
　　　　ガラスシェード/ガラス
表面処理：本体/黒アルマイト　ペンデュラムレンズ/黒メッキ　充電台/焼付塗装（黒
光源・色温度：LED・2000
調光モード・連続点灯時間：LOW24時間・HIGH8時間
充電方式・時間：USB充電・約3時間
電　源：充電式リチウムイオンバッテリー　3.7V/190mAh
防水機能：IP66相当（充電台は防水仕様ではありません）
付属品：充電用USBケーブル（type-C）、充電台
※初期設定は、タッチセンサーがOFFの状態になっております。本体裏のボタンを押していただくことでONに切り替えとなります。長期使用しない場合などは裏ボタンを長押ししていただきOFFにしていただくことをおすすめいたします。

［テーブルライト］
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